カロライト資料:触媒分野への適用
カロライト―200の紹介
カロライトは1980年代に、米国に於て空気浄化に対する市民運動の高まりと、新技術から
の要求とにより、触媒方式による空気浄化装置への適用を目的として開発されました。
カロライト―200は米国に於ては、上・下水浄化プラントのオゾン発生設備の排オゾン処理
用に指定される程広く使用されております。一方、我国に於るオゾン処理は現状では活性炭が
主体でありますが、活性炭は酸化消耗によるランニングコストが問題でありました。かかる問
題を解決するため、カラス社と独占販売契約を結びカロライトの輸入販売を行うことにいたしました。
1、排オゾン処理に於るカロライトと活性炭の比較
1)設備
活性炭によるオゾン処理は化学的、物理的作用によるもので、活性炭自身がオゾンの
通過によって灰化し、オゾン分解能力を失します。このため、ある程度連続して使用
されるためには、その期間に於ける消耗分を積増しする必要があり、活性炭の処理塔  
は大きな容量を必要とします。
カロライト―200のオゾン処理は100%触媒反応による分解反応であるため理論
的にはカロライト―200自身が消耗することなく、その効率が持続するので、余分
な積増をする必要はなく設備をコンパクトにまとめることができます。(図1、参照)
テキスト ボックス: 図1. 排オゾン処理塔容積比較
     
   
   
 
 
 
   
     
 
       
   
   
   
テキスト ボックス: 活性炭使用オゾン処理塔
 
 
テキスト ボックス: 「カロライト」使用オゾン処理塔
2)コスト
従って、設備コストは活性炭のそれに比べて低くなります。又、既設の排オゾン処理塔
の活性炭をカロライトにリプレースする場合でも、ランニング・コストは1年以内に低
く納まります(図1、2参照)
特許
本製品はNO80305/80及び96957/80にて日本国の特許を申請済です。
3)オゾン分解触媒比較表(20kgO3/Hrのオゾン処理プラントに適用した場合)
1、耐用寿命をカロライトの1年をベースとして調整する。
2、排オゾンの濃度を2、14g/m3とする。
3、オゾンの排出時間は12Hr/Bとする。
  触媒 活性炭セカード 国産マンガン触媒 銀・コバルト触媒 カロライト 1/8ペレット  
項目            
L..V.(線速度) 735 180 5900 1,900 (cm/min)
GHSV(通過倍数) 460 70 15000 5,000 (−−:/Hr)
接触時間   7.8 50 0.27 0.72 (sec)
分解率   100 100 99.99 100 (%)
触媒温度   常温 40℃ 75℃ 25℃〜30℃ 気温10℃にて
形状   2.5〜4 ペレット 2〜2,5ペレット 80□ キュービック 3 (mm)
単価 kg当り 1200の場合 200の場合 115000の場合 15000の場合 (円/kg)
処理オゾンガス          
1000m3当り 2.18 14.3 0.067 0.21 (m3)
充填量            
全価格   4,800 2,860 7,700 3,080 援業条件を加味(千円)
ヒーター容量 ・・・・・・・ 15 26 8 (KW)
全電力費   ・・・・・・・ 1,500 2,450 350 (千円)
触媒交換コスト 200 200 ・・・・・・・ 50 (千円)
充填塔コスト 2,200 5,400 2,900 950 (千円)
ヒーターを含む          
             
ランニング・コスト 5000 4,560 6,300 3,480 (千円)
             
総コスト   7200 9,960 9,200 4,430 (千円)
             
2、適用例
上・下水浄化プラントに於る排オゾン処理
し尿三次処理プラントに於る排出オゾン処理
3、その他の適用例
1)カロライト―200はオゾン以外に欠記の異臭物質も処理することができます
アセトン ブチル・セルソルベ Hi−SOL・4−−2
アクロレイン 一酸化炭素 ヒドラジン
アミル・アルコール セルソルベ マギーオイル
ベンザル・ドハイド セルソルベ・アセテート メチル・エチレン・ケトン
ベンゼン ディソブチル・ケトン 無機製作所
2−プタノール エチル・アセテート 140ソルベント
ブチル・カーバイド エチレン トルシエ
ホルムアルデヒチ キシレン
2)上記特殊ガス処理に適用できる工業分野は下記のようなものがあります。
化学工業 繊維工業
金属特殊及び装飾 コロナ処理機
印刷及び紙のコーディネ0タ フレクソグラフィ―印刷
巻線のエナメル塗布 オフセット印刷
4、カロライト―200の特徴
形状 丸棒状ペレット又は粒状
茶黒色
高比重 0.96
成分 MnO2+CuO+a
注記
カロライトは少量のハロゲン又はハロゲン化合物あるいは硫化物と燐化物を含むガス流の処理
に使用した場合、寿命を短くしますが、これらの物質に、たまたま、あるいは極く少量、晒さ
れた程度では影響ありません。